なにもしないと自動で動く設定にしています。触ると自由に動かせますが、しばらくするとまた動き始めます。

カナダのイエローナイフには、オーロラビレッジというオーロラ観察施設があります。日本人が経営しているそうで、ここに観光に出かけるのは98%くらい日本人。他には、中国、韓国の人たちと、ほぼ全てが東洋系だそうです。欧米人は、こんなに寒い思いをして、必ず見られるかどうかわかならものを見にこない、と言われましたが、本当でしょうか? もっとも、イエローナイフの人たちにとっては、ほぼ毎夜のことですから、まったく関心がなくなってしまうだろうことは容易に想像できます。

パノラマの本『この一冊ですべてわかる! 360度VRパノラマ制作 パーフェクトガイドを出すときに、全国的に知られるパノラマ作家に声をかけ、作品を掲載させて頂いたのですが、その中で唯一オーロラを撮影していたのが、田中雅美さん(男性)でした。「世界的著名オーロラ写真家田中雅美」などと例えられるほどの方なのですが、実は私とほぼ同年齢であって、埼玉のスタジオにもお邪魔してお話を伺ったりする中で、「オーロラツアーに参加しない?」と言われて参加したのです。参加してみれば、お金と時間に余裕ありありの年配の方々ばかりで、ああ、そういう世界なんだな、と。オーロラビレッジを尋ねる人は、新婚旅行とおぼしき若いカップルが多かったです。

オーロラのパノラマを撮影する(写真でも同様)というので、寒さ対策もいろいろやりはしました。実際、現地の気温は-30度にもなるところですから。しかし、日本製のカメラは驚くほどの性能であって、普通のアマチュア向けカメラは、そんな環境でも平気で動きます。三脚も固まることはありませんでした。レリーズケーブルなんか寒さで固まってしまって、まっすぐ立てられるくらいでしたが、動作に問題はありません。電池も使用時間がずいぶん短くなりましたが、予備を準備すれば撮影に支障をきたすほどではありません。ただ、寒いところで撮影して、暖かいティピと呼ばれるテントに入ると、思いっきり結露して水が滴るくらいになります。なので、ジップロックに入れるなどの対策だけは欠かせません。それと、素手で三脚などの金属を触るとくっついてしまいそうになるので、これも用心しなければなりませんでした。

しかしまあ、観光地の中で撮影するくらいは、さして問題なし。一人や少人数で、前人未到の地に行くようなことはありません。オーロラのパノラマはいつもあって、処理をしていないのもあるやもしれず、ぼちぼち余生の楽しみとして処理してみましょう。

あと、写真では鮮やかな緑に写っていますが、現場ではもっと薄く見えることが多いです。目でははっきり見えないけれど、長時間露光で撮影したらオーロラだった、というようなこともままあります。そんな話もおいおいしましょう。

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