下のQRコードをスマホやタブレットで読み込んで表示します。 赤青のアナグリフメガネを使って、斜め45度くらいの角度から観察しながら、指を左右に動かしてください。 まるで実物があるようにグルグル回せます。 ピンチイン・アウトで拡縮もできます。 ※ほとんどのPCのディスプレイでは上手く見られません。

「アナグリフ」は、左目に赤、右目に青のフィルムを貼ったメガネを通して見ると立体的に見える画像を指します。地理に関心のある方には、国土地理院のこちらが面白いです。基本的な作り方は次の通りですが、諸説あります。

被写体が動く場合はカメラを2台、左右に少しずらした位置にセットして撮影します。被写界が動かないなら、1台を左右に動かして撮影します。こうしてできた2枚一セットの写真から、右目用は赤を抜いてシアン系にし、左目用は青と緑を抜いて赤系にします。こうしてできた2枚の写真を重ねて表示(プリント)して、赤青メガネをかけて観察することで、右目で右の写真、左で左の写真だけを見ることができ、頭の中に立体が再現される仕組みです。「アナグリフ」で調べるともっと詳しい方法がたくさんでてきます。

赤青メガネはアマゾンで入手するのが簡単です。下の画像をクリックすると行けます。

アナグリフを改良してさらにリアルな立体感を得る古典的な方法があって「ファントグラム」と呼ばれています。ファントムとは幽霊や亡霊を指す言葉で、その名のとおり実体がないにも関わらず、その幻影が目の前に立体的に現れます。本当に手で触れるような感じさえするのが、この方法の真骨頂です。技術的には、こちらのPDFが詳しいです。単純には、遠近感と左右の画像のズレを補正することで立体感をより自然にする、というものです。理屈はまったくもって理路整然としていて、そりゃ実物があるように見えるよね。と腑に落ちるはずです。

人の目はよくしたもので、少々ズレた位置から観察しても、頭が自動的に補正してくれますが、斜め45度くらいの角度で観察する、というのが「ファントグラム」観察の重要なポイントです。

本邦では、「遠山式立体表示法」と呼ばれる技法があり、私自身10年くらい前に遠山さんに取材させていただき、そのリアルさに感動したものです。当時は特許をお持ちだったはずですが、今、調べてみたら「特許を開放しました」ということだそうです。私、「ファントグラム」を知ったのは昨年の暮れなのですが、遠山式とそっくりすぎてちょっと驚きました。ただ、遠山式は印刷の色調再現にかなりこだわっていて、たいへん自然な色で見られたのは特筆すべきだったと思います。

ともあれ、このファントグラムをぐるぐる動かしてしまおう、と作ったのがコレです。リアルな立体感でぐるぐる回せ、拡縮もできます。ぜひ、お楽しみを。

ディスプレイを使うわけですから、偏光方式やアクティブシャッターグラス方式で実装できれば、もっと自然な色彩で立体再現ができるんじゃないかなぁ、と思います。3Dディスプレイをお持ちの方がいらしたら、試させていただけませんか? ぜひぜひ。

あと、タイトルの「ガーゴイル」についてはこちら。ここで撮影しているのは、篆刻用の石に彫った鈕(ちゅう)です。

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赤青メガネをかけて斜め下45度から観察し、マウスや指で左右に動かすと回転します。