とある方からメールで、ペダルレリーズのお問い合わせが入りまして。

「屋外で使えますか?」

「使えないことはないですが、防水・防滴・防塵仕様ではないので、ビニール袋に入れるなどの対応が必要かと思います。」

訊けば、「写真が趣味だったのですが、手術で手が使えなくなるので、手を使わずにシャッター操作ができる方法を探しているのです。」

とのこと。

なんとかできたらいいなー、と思いまして。最近知り合いになった方で、片腕で写真を撮影している方に聞けば、

「レリーズを口にくわえて撮影していますよ。ぐちゃぐちゃになりますけどね。」ですって。強者ですね。

なんとかならないかなー。と考えて、ふと、「おしゃぶりが使えるんじゃね?」と思いついたのです。

まさかねぇ。

還暦過ぎておしゃぶりを口にするとは、「♪お釈迦様でも知らぬ仏のお富さん♪」ですよ。ちょっと違うけど。

実際に自分でくわえて試してもいるのですが、絵的に問題ありありなので、掲載はしません。想像して楽しんでくださいな。

で、試作したのが第一号の上の写真です。いろいろ細かな問題点があって、これを解消して作った二号機を差し上げました。

コネクタは、ニコンのMC-DC2タイプにしていますが、もちろん別のカメラ用のも作れます。ペダルレリーズと同様、3極のミニミニプラグのメスにしておいて、ユニバーサルタイプにするのも作戦ですが、使い勝手は一体型の方がよいでしょうね。外れちゃうかもしれないから。

いろいろ調べていたら、やはり手の自由が効かないけれども口なら動かせるって方用に、障害者向けの機材を作っている方などがこういうのを試作しておられました。が、私の感覚では、こちらの方が使い勝手がよいかと思います。

特徴は下記。

  1. 半押しができる。カメラ側の設定で単写・連写の切り換えにも対応します。
  2. 少し大きな幼児用を使っているので、使用感がいい(涎でグチャグチャになりにくいです)。
  3. 歯または歯茎でかなり精確にコントロールできる。
  4. 防水・防滴・防塵もほぼ十分(ケーブルの出入り口にさらに工夫をすれば完璧)。
  5. 歯の位置、力具合などは、多少カスタマイズができる。

たいへんにニッチなニーズに応えるものですから、商品化なんてできないでしょう。でも、外観がどう見ても「おしゃぶり」なので、デザインを変えることができれば、大人でも私のような爺でも気持ちのハードルは下がるんじゃないかと、強く思うところです。どこか、作ってくれませんか?

もし、必要と思われる方、なんかに使えるんじゃないかな? デザインがいいものを作ってあげるよ。といった方がいらしたらぜひご相談、お声がけください。