底面画像の位置と形を、View Pointを使って、スピーディに合わせる方法は、前述した通りです。しかし、微妙に位置や形がズレるのが悩みのタネでした。
 底面が広い場合や、段差が少ない場合はかなりいい線をいくのですが、段差が大きかったり、平面部分の広さが十分でないと、ズレが目立ってしまいます。
 原因ははっきりしています。底面から浮いたり沈んだりしている部分にコントロールポイントが自動で作られ、これらが影響することで、ズレが生じるのです。

 これを解決するために、視点がズレた写真を別扱いにして処理する方法が、PTGuiのサイトのチュートリアルに紹介されています。
 この方法は次のように整理できます。

  1. 視点がズレた底面写真を除いて、通常処理を行う。
  2. 視点がズレた底面写真を追加し、コントロールポイントを手動で作成する。
  3. 視点がズレた底面写真をViewPointにチェックを入れないでオプティマイズ。
  4. ViewPointにチェックを入れてオプティマイズ。
  5. 完成

 重要なポイントは、3で、この時点でViewPointにチェックを入れてオプティマイズすると、底面の写真がとんでもない位置に配置されます。(やり方が悪いのかもしれません。)
 この方法は、よい結果がえられ、汎用性も高いものと思いますが、いかんせん手動でコントロールポイントを作るのが面倒です。

 そこで、PTGui9の「マスク」を使うことで、精度良く、簡単に操作できる方法を考案してみました。

  1. 写真を全て一気に読み込む。
  2. 視点がズレた底面写真の、浮き沈みした被写体をマスクで隠す。
  3. 視点がズレた底面写真のViewPointにチェックを入れてオプティマイズ。
  4. 三脚などのマスクの処理を追加して完成。

 マスクで隠された部分にはコントロールポイントが作られないことを利用した方法です。操作ステップが減るのと、コントロールポイントを手動で作成する必要がないのがメリットです。マスクはいずれにせよ作る必要がありますから、これを先に行うことで、全体的な作業効率はずいぶん高まり、底面の合成精度も十分良くなるでしょう。

 以下に、従来のワークフローの結果と、マスクを用いたワークフローの手順と結果を紹介します。

底面
▲テスト用にそれなりに大幅に視点をズラしてみました。

1.マスクを使用しない方法

 詳細の手順は、「PTGui 2.PTGui Pro 9を使った底面処理。」を参照してください。
 下の写真が、マスクを使用せず、ViewPointを追加画像にだけ反映させて、Align Imagesを行ったものです。

底面
▲元画像のズレから考えると、これだけそろえば十分という気もします。

底面
▲床面から浮いた部分にある棚などにもコントロールポイントがついているために、ズレが大きくなるのです。

底面
▲コントロールポイントテーブルの値は、10から始まり、5以上の数が並んでいます。

底面
▲完成したムービーの床面。床のタイルにズレがあります。

2.マスクを使用する方法

 
 以下は、Align Imagesを行う前に、床面から浮いた部分をマスクで隠す手順で作業した結果です。完璧とまではいきませんが、それなりの改善が見られました。>
 もともとの撮影で、視点をそれなりにズラしていますから、このくらいの精度がでれば、まあ満足かな、というレベルになりました。

底面
▲床面の追加画像だけ、床から浮いた部分をマスクで隠ししてしまいます。この後で、Align Imagesを行います。

底面
▲ほんの少しですが、床面のズレが改善していることがわかります。
底面
▲床面から浮いた部分をマスクで隠したので、コントロールポイントは床面にしかついていません。

底面
▲マスクを付けてから処理することで、コントロールテーブルの成績もよくなっています。

底面
▲完成したムービーの床面。床のタイルのズレがかなり改善しました。完璧ではありませんが。

3.ムービーで比較してみましょう。

 床面にのみ注目し、比較してみましょう。

 ●●マスクを使用しなかったムービーはコチラ

 ●●マスクを使用したムービーはコチラ

・・・・・今回はここまで。